ポコあポコ

タイトルは学生時代に読んでいた小道迷子さんの競馬の4コマまんがから頂きました。登場するゆるくて憎めないキャラクターが良いです。

自分のモノサシの作り方

 議論している時にどうも相手に言いくるめられて悔しい思いをする。相手が言いたいことを言っているだけのように聞こえるし(なかにはちゃんと一般的か検討したうえで主張している人もいるだろうけど)、一生懸命考えてきたものが否定されたような気持ちになる。くじけそうになる。

 一方で、上司の考えていた別のやり方があって、会議で自分の進め方を報告すると、「そんなやり方じゃダメだ。こうやるんだ」というように、自分のやり方を押し付けてきます。

 こうしたとき、すぐに上司の言葉を絶対ととらえて「自分が間違っていた」と思ってしまってストレスを感じてしまいがちです。でも、社会の物事、ここでは「上司の考え方」ということと、自分の心の中のこと、つまり「自分の考え方」とは一度分けて考えてみることが大切なんです。  

発達障害の自分の育て方 岩本友規

 他人の主張は絶対でなく自分の考え方と分けて考える。自分には自分の考えがあっていい。(相手の主張が通って議論が先に進む場合も大いにあるけど)そこで自分の考えを無視して相手の意見に流されない。そのことを覚えておいて後で反省してみる。

 そもそも自分の検討が足りない場合もあるかもしれない。でも大切なのは自分の原理(大切にしていることを)を意識して主張できていたか?ということだと思う。

 難しいことに普段原理は無意識で作用するから気付かない。しかし、議論でストレスを感じた時がチャンスでその時の感情にフォーカスしてみる。なぜ自分は怒るのか、くやしいと思うのか。それをたどっていけば自分の大切なものが見えてくると思っている。

 もしかしたら、そうやってみつけた自分の原理は(世間一般の常識から考えたり、論理的に考えたりして)全然妥当性がないかもしれない。そうしたらその原理を見直せばいい。そうやって自分の原理を常に意識して棚卸していく。その時の議論には負けるかもしれないけれどその反省の一歩一歩が自分の考え方のモノサシを作っていくのだと思う。