ポコあポコ

タイトルは学生時代に読んでいた小道迷子さんの競馬の4コマまんがから頂きました。登場するゆるくて憎めないキャラクターが良いです。

うすっぺらい人

 僕は前から自分のことをうすっぺらい(薄っぺらい)人間だと思っていて、例えば、同じ質問を仕事仲間と僕が聞かれたときに、仕事仲間はとても分かりやすく経験に基づいて具体的に答えるのだけど、僕はどうしても淡泊な答えになってしまう。それを自分がうすっぺらい人間だと思っていた理由だった。
 ところが最近感じているのは、人の本質的なうすっぺらさの濃淡にそんなに差があるわけでなくて、基本的に同じ時間だけ時を重ねている分、内容は違えどいろいろ経験しているわけで、答えるための材料となる知識とか経験は豊富にもっているという気がしている。
 そうだとしたら、実は僕が自分のことをうすっぺらいと考えていたのは、その材料をもとに、それを上手く他人に伝えるための方法(それには話を聞く人の立場や前提知識を加味して話す内容を調整することも含まれるのだけど)がそなわっていなかったためと思う。ただ、そのような回答をとっさにするには、得られた経験に対して常に自分の考えを組立て整理する癖をつけることが必要なんだけど。
 そして、伝える方法や常に自分の考えを整理することが足りていないことに気づけば、うすっぺらさはなくなっていくような気がしていて、実はいま自分がうすっぺらいことをそれほど気にしていない。