そば処 かめや(新橋)
立ち食いそばのお店はサラリーマン向けに経営するビジネスモデルが多いせいか平日しか営業していないことが多い。つまり都内方面の出張は貴重。実は新橋にある「おくとね」を狙っていたけど私が着いた夕方時はすでに天ぷらそばが売り切れで断念。代わりに同じく新橋にある「そば処 かめや」に目的地を変更。
駅前のお店がひしめく通りのなか「かめや」を発見。店舗の間口の狭さが立ち食いそば屋らしくてほっとする。席は立食と着座どちらもある。券売機はないため店員さんに注文して配膳されてから清算。この店は天ぷらそばに温玉がついた天玉そばが有名らしいけど、いつもどおり天ぷらそば(380円)を注文。
お汁は黒くてやや色が濃い。そばの太さは普通。具はかき揚げとネギ。かき揚げが大きい。丼いっぱいに広がっている。それにネギが他の店よりも多め。相対的な幸福度を覚える、つまりうれしい。
最初にお汁を一口。昆布(かな?)が良く利いている。うまい。ちょっと醤油がしょっぱいけどこれがいわゆる「かえし」が強いということだろうか。次ににそばをたぐる。風味ながく柔らかめだけどお汁によくなじんで一体感がある。このなじむレベルを実現できるお店はなかなかない。いいお店。
かき揚げは見た目ふんわりとして花が広がったような感じ。食べ応えのあるしっかりとまとまったかき揚げとは対極に位置する。時間がたってお汁が染み込むと崩れていくタイプ。具は人参、ネギ、タマネギ、春菊(?)かな。味自体は悪くない。食感を楽しむよりグズグズに崩れた状態でお汁にのっけてそばと一緒に掻き込む食べ方があっている。味は悪くないけどもう一つものたりない。
もしかしたらこの店の味付けは温玉を前提にしているのかもしれない。この天ぷらそばに温玉を追加すればきつかったかえしがまろやかになるしかき揚げの味が濃くなる。完成度がダンチだ。
とはいえ温玉なくても一般的な立ち食いそばのお店に比べたら十分いけます。おいしいです。そして無事完食。ごちそうさまでした。