ポコあポコ

タイトルは学生時代に読んでいた小道迷子さんの競馬の4コマまんがから頂きました。登場するゆるくて憎めないキャラクターが良いです。

想像力について

 

古でも人の気持ちがくみ取れない人は嫌われた

 古典の入門書「田辺聖子のまんだら」で吉田兼好徒然草を解説しているけどその中で友人の善し悪しついて述べているくだりがある。

 三番目が、<病なく、身強き人>。体が強くて健康な人です。小さい時から病気を知らない人のなかには、他人の身体について思いやる心が薄い人がいます。想像力の引き出しがたくさんある人なら、思いやってくれるのですが、自分が元気だと、他人のことまで気がまわらない人が多いようです。
田辺聖子の古典まんだら 田辺聖子

 たしかに相手の都合や心情を理解できない人は友人にしたくない。しかし難しいのは今まで体験したことが無いことをどうやって自分事として想像したらいいかということだ。

 

相手に提案するための想像力

 想像力は2つある。それは自分のことと人のこと。例えば、お客さんに提案するために想像力を働かせなさいと言われたら自分好みの考え方や過去の自分の体験を駆使してアイデアを出すのは比較的簡単だ。一方、お客さんの価値観をベースにして提案するとなると一気に難易度が上がる。なぜならお客さんの価値観や今までの経験を確実に理解する方法ないからだ。しかしお客さんに提案する場合この力がとても大切になってくる。
 さらに悪いことにお客さんと打合せをしても共感できなければどうしても他人事になってしまう。その結果、無関心な人間だと思われたり発言しない人間を信用できなくなったお客さんが疑心暗鬼になるかもしれない。これはまずい。

 

 想像する癖をつける

  今のところ、直接的な解決方法は思い浮かばない。だけど少なくとも立場や発言からお客様が何に価値をおいているか想像する努力をする。まずは何度も提案を繰り返しその癖をつけることが大切だと思う。