ポコあポコ

タイトルは学生時代に読んでいた小道迷子さんの競馬の4コマまんがから頂きました。登場するゆるくて憎めないキャラクターが良いです。

和製英語

 ITシステムを海外で売るためにメニューを英訳している。普段はGoogle先生にお願いして和文を英訳してもらうのだけどしっくりこない場合がある。直訳すると変だし海外では該当する言葉がなくて頭が痛い。今回の場合、色々なサイトで調べてみるとどうやら対象の日本語は和製英語だったことが原因らしい。

 和製英語の例えを説明すると、携帯電話会社のサービスでMy docomoNTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. )という利用者の利用実績や契約内容を調整するものがあるけど、この場合myは所有格だからおかしい。私のNTT DOCOMO、すなわち、NTT DOCOMOを所有しているという意味になってしまう。利用者がNTT DOCOMOの株主ならともかく一般的な状況を前提とするとネイティブが聞くとおかしいと思うらしい。

 同じような和製英語にマイホームやマイカーというのがある。これは状況によって判断がいるけど、例えば私はマイホームを買いたい(I want to buy my  home)はやはりだめらしい。my home、すなわち、すでに所有しているのでそれを買うというのはあり得ない。だから正解はI want to buy my onw home. でもこれだと所有の意味が強い。家という「物」の意味合いが強くなる。

 だけど私たち日本人が「マイ」という言葉を追加する場合、もっとその先の何かを求めている。マイホーム、マイカー、マイ箸。それは戸建てを持つ、車を所有する、お箸を持参する、てことだけど実はこれは(家族が私を待っている帰るための)家を持つ、(所有欲を満たしたり、つれあいとすてきな演出をするために)車を持つ、(環境を大切にしたいから)お箸を持参する。てことなんだと思う。
 つまり、「マイ」という言葉は「物」につけるとその先に憧憬や愛着、個人的なこだわり(個性)への欲求をほのめかし、私たちのモチベーションを引き出す装置の役割を担っている。

  英語のリテラシーとしては間違っているかもしれないけど、こんな素敵な言葉を作り出す日本人はすごいと思う。うまく自分にあったフレーズを考えると楽しそう。