ポコあポコ

タイトルは学生時代に読んでいた小道迷子さんの競馬の4コマまんがから頂きました。登場するゆるくて憎めないキャラクターが良いです。

使われないサービスを開発する開発者にならないために

 私は、社内の顧客向けに適用するシステムに、新しいサービスを提供する開発者を担当しています。今日は、新しいサービスを考える上で、陥りやすい点について。

 私が所属する組織は、「システムの開発」と「営業&コンサル」の役割が縦割りになっています。そのため、どちらの力が強いかで、顧客に提供するサービスの内容が変わってきます。しかし、その傾向が両極端になると、あまり良いサービスができません。つまり、開発者の力が強ければ、開発者視点で独りよがりのものが出来てしまう。それに対して、営業&コンサルの力が強いと、顧客の言うことばかり聞くことになり、顧客に振り回されて、なにをするシステムか分からないものができてしまう。というジレンマがあります。かと言って、両者の意見を調整して、その中間を取れば上手くいくかといえば、そうでもない気がします。なぜなら、両者の満足度は満たされる(少なくと片方が一方的に譲歩することはない)かもしれませんが、それが本当に良いものになるか分からないからです。

 私は、開発者のため、開発者視点から考えを述べると、開発者は実際に顧客のところに出向いていろいろと話を聞くべきだと考えます。普段顧客とつながりがないと、どうしても、自分の観点でサービスを考えることになりますが、これは実態を知らないままサービスを考案するため、どうしても嘘くさい機能しか出来上がりません。つまり、仮説に仮説を上塗りして考えるだけで、裏付けをとらないため、リアリティがないのです。

 顧客に合って、その考えをくみ取ることは大切(もしくは、雰囲気を感じるだけでも良い)ですが、さらに大切なのは、顧客の考えをくみ取ったうえで、顧客の創造を超えるものを考案し、その仮説を検証することです。そして、それこそが開発者の腕の見せ所なのではないでしょうか。