ポコあポコ

タイトルは学生時代に読んでいた小道迷子さんの競馬の4コマまんがから頂きました。登場するゆるくて憎めないキャラクターが良いです。

職場の人の相談事について

 たまに職場でどうでもいいことを指示・相談する人がいる。大抵、仕事で使った機材を整理しろだの、書類の書き方を統一しろだの、大切ではあるんだけど何故今なんだ?というような場合がある。おそらくその人は相談したいのじゃなくて人とのつながりを実感したいのだと思う。

 人は嫌なことがあると自分に自信が持てなくなったり孤独を感じたりすると思う。そんなときに人に相談することで自信を取り戻そうとするのじゃなかろうか。もし相談内容について他者に同意が得られればその考えは「普遍的」であると考えられる。そうすると自分の考え方、思想を承認することができる。その結果、自分に自信を取り戻す。そういうことじゃないだかろうか。

 一方、仕事においてはその「普遍的」なものの絶対的基準というものが不明確な場合が多い。基本的に仕事はみんなで力を合わせて1つの大きな成果を成し遂げていくという考えを前提に進めるものだけど、言いたいが言えない雰囲気だったり多様的な思想を認めない場合がある。本来なら言いたいことをいって多様性を認めてなるべく多くの人が納得のいくアイデアを出すのが「普遍的」なのにそうならない。
 実際は(少なくとも普段の仕事において)「普遍的」なアイデアなんてものは存在しない。普遍的であるという判断はそのときに説明する人の説明の上手さやステータス、聞く人の思考パターンなどに依存している。やっかいだと思う。

新しい職場に異動して4カ月が過ぎました

 4カ月程前から職場を異動して新しい部署で仕事をしているけどやっと人間関係がこなれてきた気がする。気楽に冗談を言ったり気兼ねなく相談できたり以前より私に対する仕事仲間の親密度が増したような気がする。

 話が変わるけど遺伝子の研究をしている人の本を読んでいる。ゲノムという場所には人間を作る「レシピ」が書かれているらしい。「レシピ」には体を作る材料や調理器具である「タンパク質」の作り方やそのタンパク質を"いつ"、"どこで"、"どういった場合に"、"どれだけ作るのか"制御する手順が書いてあるらしい。
 それらの「レシピ」は生まれた時に全て公開されているわけではなく、人がいろいろな経験をする中で都度新たなレシピとして紐解かれる場合もある。例えば「怪我をした部分を再生する」とか「ある経験をした時に脳の働きを変化させる」といった外からの刺激、つまり「経験」に応じて始まるものもある。
 こういった変化は生まれる前から生涯を通じて生を終えるまでつづくらしい。だから、遺伝子はできあがりの形を指定している「設計図」でなく状況に応じて変化を引き起こす手順を書いた「レシピ」であると筆者は述べている。
 それが本当なら私も生まれてから数十年も生きているけるけど今だに新しいレシピが私の体の中で公開されているということになる。

 職場の話に戻るけど新しい職場に移って良い刺激をもらっている。人間関係がこなれてきたというのも、新しい「経験」が私の中の「レシピ」を引き出しているからかもしれない。そう思うと新しい職場で働くのが楽しくなってくる。

 

和製英語

 ITシステムを海外で売るためにメニューを英訳している。普段はGoogle先生にお願いして和文を英訳してもらうのだけどしっくりこない場合がある。直訳すると変だし海外では該当する言葉がなくて頭が痛い。今回の場合、色々なサイトで調べてみるとどうやら対象の日本語は和製英語だったことが原因らしい。

 和製英語の例えを説明すると、携帯電話会社のサービスでMy docomoNTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. )という利用者の利用実績や契約内容を調整するものがあるけど、この場合myは所有格だからおかしい。私のNTT DOCOMO、すなわち、NTT DOCOMOを所有しているという意味になってしまう。利用者がNTT DOCOMOの株主ならともかく一般的な状況を前提とするとネイティブが聞くとおかしいと思うらしい。

 同じような和製英語にマイホームやマイカーというのがある。これは状況によって判断がいるけど、例えば私はマイホームを買いたい(I want to buy my  home)はやはりだめらしい。my home、すなわち、すでに所有しているのでそれを買うというのはあり得ない。だから正解はI want to buy my onw home. でもこれだと所有の意味が強い。家という「物」の意味合いが強くなる。

 だけど私たち日本人が「マイ」という言葉を追加する場合、もっとその先の何かを求めている。マイホーム、マイカー、マイ箸。それは戸建てを持つ、車を所有する、お箸を持参する、てことだけど実はこれは(家族が私を待っている帰るための)家を持つ、(所有欲を満たしたり、つれあいとすてきな演出をするために)車を持つ、(環境を大切にしたいから)お箸を持参する。てことなんだと思う。
 つまり、「マイ」という言葉は「物」につけるとその先に憧憬や愛着、個人的なこだわり(個性)への欲求をほのめかし、私たちのモチベーションを引き出す装置の役割を担っている。

  英語のリテラシーとしては間違っているかもしれないけど、こんな素敵な言葉を作り出す日本人はすごいと思う。うまく自分にあったフレーズを考えると楽しそう。 

日本の近代史が面白い

 私は歴史が面白い。特に因果関係をひろって歴史的なイベントに発展していくのが判るのが楽しい。例えばヨーロッパの中世において蛮族が玉突き状に移動してきたらローマが滅びたとか。
 世界史も楽しいけど日本史も明治維新から戦後の復興あたりの評価史が面白くて一時期集中的に読んでいたときがある。なぜやらなくても良い戦争に突入してしまったのか?なぜ戦後の日本は世界の経済大国になったのか?判ると楽しくなってくる。本を書いた学者によって因果関係の主張は様々だけどその一貫性、納得性があるものは読んでいてとても楽しい。

 そうなると本を読むだけでは飽き足らなくて実際に当時の実態を実感したくなる。そこで東京近辺にある歴史関係の博物館をリストアップしてみる。

 

東京都江戸東京博物館

www.edo-tokyo-museum.or.jp

場所は両国。江戸時代以降風俗・文化に焦点を当てていて楽しめた。ミニチュアの模型などもあって子供づれの家族で行くと楽しめると思う。

 

聖徳記念絵画館

www.meijijingugaien.jp

新宿御苑の近くにある。明治時代を中心とした大政奉還とか江戸開城談判など絵画を見ながら歴史の流れを把握できる。じっくり見ても1時間くらいあれば全部鑑賞できる。建物も建築的に評価が高いものと思う。夕方くらいにライトアップされた外観はとても良い雰囲気。

 

昭和館

www.showakan.go.jp

九段下にある。常設展は 戦前、戦後という対照的な切り口で庶民の生活に着目した展示資料が豊富。戦時中に現地に出兵した兵隊さんと家族がやり取りする手紙を読むと泣けてきますよ。

 

憲政記念館

憲政記念館について

皇居のそば。明治維新以降の立憲や議会の歩みに着目してて展示資料もそこそこある。しかも無料。国会図書館に行ったついでに寄ったけどなかなか侮れない。意外と人が少なくて穴場、というか人気ないんだろうねジャンル的に。地味だし。でも私は好き。

 

国立歴史民俗博物館

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構|大学共同利用機関法人 人間文化研究機構|国立歴史民俗博物館

千葉県佐倉市にある。今着目してるのがここ。まだ行ったことないけど原始から現代まで網羅的に整理しているライブラリは東京近辺だとここだけじゃないだろうか。東京駅から直通バスも出ているようなのでアクセスは悪くないかも。

 

 ざっと挙げてみたけど自国史に着目した博物館はいろいろある。武将とか歴史的人物(例えば坂本竜馬など)が好きな人は多いと思うけど歴史を一貫性をもって俯瞰している人は少ないのかなと思う。
 日本の初等・中等教育だと日本史は「社会」という科目を構成する一要素でしかない。一方、外国では自国の歴史というだけで一つの科目としてスポットをあてている国もあるらしい。それだけ自国のアイデンティティを自己確信することに重きをおいているということだと思う。日本は今までも変わってきたしこれからも変わっていくと思うけど国民性、もしくは、本質的なものはずっと変わっていないと思う。むしろそれを自覚して生かすことが日本を成長させる原動力になると思う。そのためにも歴史を振り返って反省することが大切だと思う。

 

 

 

 

居心地の良い場所で読書する

 本が好きだけど家にいると誘惑が多くて読書に専念できない。読書が一区切りつくとおもむろに目の前のパソコンでネットにアクセスしてしばしツイッターを見てしまう。つまり私の場合、家は居心地が良すぎる。

  なので積極的に外で読書に専念できる環境を探すことになる。今まで経験があるのは喫茶店、図書館、公園、電車、高速バス、ファミレス、ファストフードなど。けど飽きてきた。そろそろ新しい読書できる場所を開拓したいところ。そこで読書に専念できる環境を考えてみる。

 まず場所だけどホテルのラウンジ。ハイクラスのホテルだとコーヒー一杯1000円とかするけど雰囲気よくて無料でお代わりできて長時間滞在できるならいいかな。日比谷の帝国ホテルなんかが該当する。ゆったりしたソファーで半日コーヒー飲みながら読書できるなんて素敵じゃないだろうか。
 意外とモチベーション上げるならアイテムを充実させるのもありかと。栞、ブックカバー、付箋とか。特に付箋は最近ブログで感想を書くようになって重宝している。とにかく自分の気になった箇所に付箋を張りまくってあとから見直すだけでアウトラインが整理できるし大切なことを思い出せる。便利で100円ショップでいくらでも買えるのでワシワシ贅沢に使ってる。 
 本も分野別にいくつか持ち歩く。哲学や歴史などは基本持つとして小説やビジネス書などいくつか組み合わせて持ち歩いている。そうしてその時々の自分の気分に合わせていつでも本を選択できるようにしている。できればAmazonKindleがあるとなおいい。何冊持ち歩いても重くないしかさばらない。すばらしい。

 面白いことに本さえあれば環境はそれほど気にならなくなってくる。好きな本があればどこであっても居心地がよくなるという逆説的な状況になる。だから外出に気が進まなくてもとにかく本を持ち歩く。好きな本がそばにあれば出かけることができる。
 居心地の良い場所があるから読書がはかどるのか読書ができるから居心地がよくなるのか。そう振り返ってみるとつくづく自分は幸せな奴だなと思う。

自分のなかの「ものさし」の見つけ方

 仕事においてお互いの課題に対する認識がズレていて意見が合わないことがある。哲学の世界でも似たような議論を延々としていて自分の認識(主観)と物事(客観)は一致していると証明できないことが証明されたことになっている。よって客観が不確定なら絶対的な認識をもつことができない。その結果、解決案も不確かなものとなる。
 じゃあ、私たちは何を基準に解決案を議論しているかというと、(議論は便宜上どちらがより一般的、もしくは、普遍的かという形をとるけど)結局自分がやりたいことを主張しあっているだけだと思う。つまり言った者勝ち。(私なんかは人の意見をなるほどと聞いてしまうことがあるので負けることが多いけど)そうやってお互いの認識をスリ合わせながら解決策の妥協点やルールを確立していくのだと思う。

 ところが、そもそも私の主観があやふやで自己確信が低い結果、自信をもって主張できなかったり、相手の主張が絶対的な真実であると誤解して議論に負けることがある。これは面白くない。

 じゃあ、どうやって私の主観を鍛えるかと考える。

 哲学者フッサール現象学がツールとして使えるんじゃないかと思っている。(私の解釈だと)現象学は自己が認識する客観は信用できないため自分の知覚(つまり、見たことや聞いたこと)を基準に考えていきましょうとうものらしい。その知覚情報をもとに自分はどんな感情(悦び、怒り、悲しみ)をもったり判断するのかに焦点を当てていく。そしてその焦点部分を認識してなぜ自分はそのように感じたりや判断したのか反省すれば自分の中で主張の根拠となるべき「ものさし」が出来上がっていくのだと思う。ということでそこで現象学に関する入門書を探してみた。ここに挙げる本は未読だけど個人的に良さそうだと思ったものです。

入門書ならYahoo知恵袋先生によると

 実存からの冒険 西研

 現象学入門 竹田 青嗣
翻訳本ならamazon先生によると

 ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学 エドムント フッサール

が良いらしい。今度読んでみます。

 

サイゼリヤ

 読書が好きだけど家にいると誘惑が多い。例えばNETFLIXで「食の軍師」をみてしまうとか。とても面白くて昨晩から6話くらいぶっつづけて観てしまった。

  そんなわけで外で居心地よく読書する場所を探すけどなかなか見つからない。ネットで検索しても喫茶店とか図書館とか月並みな回答。それでも山手線はおすすめでした。あと武蔵野線も良いです。どちらも乗り換えなしで長時間乗車できるため読書に専念できる。都内の方ならほんとおすすめ。

halfday.hatenablog.com

 

 でも毎度毎度JRにお世話になるものも変化がない。たまに使うから新鮮でいい。
 ということで今日は読書の場所としてサイゼリヤにやってきた。私の行きつけは駅の繁華街と反対側のため時間帯を選べば結構すいている。人の話し声もするけど私はそれほど気にならないタイプなのでOK。

 

f:id:halfday:20170910185353p:plain

百年の孤独 G・ガルシア=マルケス 作家の市川拓司が紹介していた本。
ハードカバーで400pくらい。休日を利用してゆっくり時間をかけながら読んでみたいと思っていた一冊。まだ出だしだけど(中世~近代あたりの?)開拓史を背景としたある一家の物語。登場人物の人間関係が複雑で飽きずに読める。なかなか面白い。

 

f:id:halfday:20170910185503p:plain

オーダーはキャベツとアンチョビのソテー(199円)と白ワインのデカンタ250ml(200円)。ソテーはアンチョビのクセが効いていておいしい。calも低いためおすすめ。2時間くらい滞在しておあいそ。こういうお酒と軽食が取れるお店をはしごしながら休日を読書して過ごすのもいいと思う。